竹刀材料に適した生育環境と経験が、良質の材料を造らせてくれるのです

竹刀材料の基本から反れてない、節を生かした竹刀

―材料を購入する時のポイント―

・祖父の材料は先節24㎝±1
・父の材料は先節24㎝±2 

竹刀竹材とは39で先節24㎝±1㎝の狭い範囲が絶対条件

昨今、竹刀の先節が【先革のすぐ下】や【物打ちの中央】にくる材料が多く出回っています。
⇒そこに節が来なければ耐久性が保てない材料と竹刀竹材屋はみます。

正確にいうとそういう竹は【一般竹刀用竹材】で、取引をされてきたものではありません。
3尺9寸になる竹刀のバイブレーションノットの位置は、8寸と昔から言われてきました。
8寸の竹を探して竹山を登り、材料加工するときに±1㎝超は焚物か有明の海苔竹にして販売してきました。
元々竹刀竹材屋というのは、天然素材相手にそれほどを求められる厳しい世界でした。

〈祖父の言葉〉
身近にある竹を材料加工するのに、最も厳しさを求められるのが竹刀竹材

山師がもっとも嫌うのが竹刀竹材
山主も儲からないので竹山を売ってくれない
・節を問われるのでアレモコレモ伐れず山を捜し歩いて体力がそがれ
・堅くて重い竹の根元を切るので竹斧も刃こぼれして斧代がかかるから
⇒鋸は音がしないので、盗伐を疑われるので、竹斧を使って伐る。
鋸は信頼(山主との信頼・山師同士との信頼=音がしなくても安全を保てる)
竹刀竹伐りにチェーンソーは、竹に命を取られる(竹刀の竹は、普通の竹とは違う竹で伐るとハネルので危ない)


今は自家用竹材のみなので、もう少し幅ある竹伐りをすることができています。
3尺9寸で先節の位置を24㎝±2㎝で竹刀を造ることで、より振りやすい竹刀をつくることができています。
先節26㎝(―2㎝)での竹刀製造は、メーカーや武道具店に出すときは非常識(買ってくれない竹刀)でしたが、
今は竹刀が解る個人直売なので、【材質自信】竹刀にしています。

先節24㎝±0.5㎝に先節がくることで、竹刀の耐久性が保たれます。

昔は節が解る剣道人がいました。


先節が【先革のすぐ下】や【物打ちの中央】にくる材料は、竹刀竹材屋の立場からすると、
メーカーが買ってくれず、昔の武道具店では絶対取引をされていなかった竹刀です。

取引されていなかったということは売れない
(必要とされない)材料だということです。


当社は一般竹刀用竹材(4つ節又は5節)で造る竹刀は
【37・38・39】それぞれの節間隔で、
全部が中結前後に節がくる材料です。


先節が【先革直ぐ下・物打ち中央】竹刀は【竹刀用竹材】ではない。

節の役割は竹刀の耐久性・バランス調整。


なぜ、先節が【先革のすぐ下】や【物打ちの中央】にくる材料がダメかというと

◆剣道人は『相手の剣道具を節で痛める』からと答えるのが順当ですが、

◆竹刀竹材屋が見ると、竹刀の耐久性が良くないものを
節の位置でごまかしている材料だからです。

当社2番材の(節が3)少年用竹刀も、ものうちに節がなくても、竹全体の耐久性があるという自信と証拠です。

⇒良い竹にはカビがついている

先節が【先革直ぐ下・物打ち中央】竹刀、竹の肉が薄い。

▲節で打たれると相手は痛いです。

竹刀の節をスルことで強度は落ちます。
竹の肉が薄い上に、節をするとますます強度は落ちます。

節をスルことで『相手の剣道具を節で痛めない』『竹刀をよりしならせる』と言う方もいますが、節は強度のために必要です。

桂竹と真竹どちらかわからないようにするために、ごまかしで節をスル竹刀もあるようです。

▲自身の手首も先がかった節の重さで痛めます。

大分県竹田市はイネ科の作物(米・とうもろこし・真竹)の一大産地です

竹田市は【見渡す限りの大自然】【澄んだ空気】【清らかな水】【満点の星空】がウリ。
四季折々の風景の中で、正直で素直に成長した真竹を取り扱い。

ユネスコエコパーク大分エリアでも、水が遠く標高が高い乾燥地区の竹を伐っているので、竹がしまっています。
※植物としてかなり過酷な条件で成長(竹材取引でいうと『あまい竹』ではございません)※
生命力のある無施肥放作・自然成長【真竹】です